川崎平和野球連盟ジュニア部 (KPBL)
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「物はない、金はない、希望もない。気持ちが荒れるのも当然でした」 元川崎平和野球連盟会長の中田藤五郎さん(86)は、終戦直後の子供たちの様子を振り返った。鉄工所の鉄クズを盗み金に換える、畑の作物を荒らす……。戦災孤児もあふれ、誰しも生きるのに必死だった。 多摩川の最下流に広がる川崎市川崎区の大師地区。当時、中田さんが暮らした、ポンプ会社「荏原製作所」の社宅に住む同僚、故石井龍雄さんも子供たちの心の荒廃に胸を痛めていた一人だ。石井さんは河川敷で見かけた子供の遊びに目をとめた。 角材を切り出したバットにたこ糸を巻き付けただけのボールで歓声を上げる子供たち。粗末な道具だが、そこにはまぎれもなく野球に夢中になる子供たちがいた。
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